社長・管理職の話し方教室(東京)|プレゼン、会議、交渉での他者からの批判・拒絶に対処する術とは
他者からの批判・拒絶への恐怖感
誰しも、日常生活から仕事に至るまで、自己の意見に対して他者から「批判や拒絶」をされた経験をもつことでしょう。そして批判や拒絶をされれば、頭は思考停止状態になり、相手に返答・反応できないこともあるでしょうから、他者からの批判・拒絶を怖いと感じている人は少なくないに違いありません。
ジェシー・ジョンソン・コーチング社のCEOジェシー・ジョンソン氏が「アントレプレナー」誌上で、他者の批判・拒絶を冷静に受け止め、返答・反応する術について述べていますのでかいつまんでご紹介しておきます。
批判・拒絶を「想定内」にしてしまうことがポイント
多くの人は、想定の範囲を超えた事態に対して、臨機応変に対応することができなくなります。特に、想定外の否定的な言動、態度など批判・拒絶に直面した際に戸惑い、反応に困ってしまうのです。
しかし、そんな人でも、想定内の事態に対しては予めシミュレーションなど適切な対処法を準備でき、心構えもできていますので、慌てることもなく、冷静に対応できているものです。
つまり、批判・拒絶であっても「想定内」であれば、冷静に受け止め、対処できるのです。それなら、プレゼンテーション、会議、契約交渉などパブリックスピーキングに際しては、事前に、あらゆる否定的意見・質問を想定することが好ましいと言えるわけです。
批判・拒絶を肯定的に捉え、そして訓練すること
思うに、自分のプレゼンや主張に対する他者からの批判・拒絶から受ける精神的ダメージは大きいものです。しかしながら、批判・拒絶は、自己の言動に対する他者の意見であり、それを肯定的に、冷静に受け止めることで自己の考え・アイデアにおける創造性、革新性を高められるともいえます。
ジョンソン氏は、日常的に、居心地の悪い状況に身を置き、心地悪い状態に慣れることを薦めています。心地悪い状態への慣れは、他者による批判・拒絶に対する精神的ダメージやストレスを軽減し、冷静に受け止めさせると考えているのです。
しかし、私(酒井)なら、別の対策を勧めます。それはディベートの訓練です。
ディベートでは、一つの論題をめぐり、肯定側と否定側が、それぞれ自説の妥当性を主張する論陣を張ります。つまり、肯定側の意見を、否定側が批判、拒絶するのです。つまりディベートというゲームでは、はじめから「批判・拒絶」がセッティングされているわけです。
そのディベートを何回か経験していくうちに、批判や拒絶は「当たり前」の感覚になってきます。そうなれば、いざ、プレゼンや会議、または交渉で相手が批判・拒絶をしてきても「当たり前」として受け止めることができますから、どうってことはなくなります。あとはその批判や拒絶に対して、丁寧に、反論すればよいだけです。
私達はビジネスでも、それ以外の人生でも、自分への批判や拒絶を避けては通れません。このブログを読んでいる皆さんには、そんなことに負けてほしくはないのです。どうか、訓練をして、強くなってください。
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