社長・管理職の話し方教室(東京)|スピーチの時の『間投詞』の使い過ぎに要注意!

「間投詞」への、聞き手の受ける印象とは?

私達はコミュニケーションにおいて、「えー」、「あー」、「えっと」、「あのー」といった間投詞(冗長語・つなぎ言葉)を無意識的に使っているものです。人前で話す際に、言葉に詰まると間投詞で場をつなぎ、言葉を探す人達は少なくありません。

しかし間投詞の多用は問題になることが多いため、過剰に使用しないことが大事です。まずは、自身の使用頻度を認識し、多いと感じたら減らしていくことが肝心でしょう。

ちなみに「間投詞」で受ける聞き手の印象とは、どんなものなのでしょうか。たとえば、日常会話の対面で話す場面においては、若干の間投詞なら自然な感じがしますので、あまり問題にはならないことでしょう。

しかし、電話なら少し違ってきます。電話は音声のみのコミュニケーションであり、間投詞の多用は会話が聞き取りにくくなる要因になります。聞き手をイライラさせることにもつながりかねませんので、注意が必要です。

一般に間投詞にはカジュアルで、くだけた印象があります。ですから、ビジネスの場には適さないと思っておく方が問題がありません。

パブリックスピーキングでは、聞き手が話の中身に集中できない要因に

さて、パブリックスピーキングの場面における間投詞の問題について述べておきます。

まず、多すぎる間投詞は、話し手への印象を悪くするのは間違いありません。その結果、聞き手の話し手への興味・関心も激減します。例えば、聞き手は、間投詞の数を数えだしたりしますので、話の中身への注意が持続しなくなります。そうなると理解度にも悪影響がでてきます。

ハーバード・ビジネス・レビューでは、「話し手が間投詞を頻繁に使う場合(例えば、言葉の3回に1回が間投詞)、聞き手の話し手に対する注意・注目は低くなる。多くの聞き手は、一字一句漏らさないように集中して話を聞く姿勢を取らない。また、間投詞に妨げられ、話し手が伝えたいメッセージを正確に理解できない」といっています。

優れた話し手は「間投詞」を使わないで「間」を取る

さて、プロヴァンス大学の研究では、多くのコミュニケーションにおいて、間(2秒、6秒、1分以上)が重要であると結論付けています。優れた話し手がパブリックスピーキングを行う際、2~3秒、あるいは1分以上の間を巧みに取っているといいます。

論点、重要・強調事項などを話す前に十分な間を取ることにより、聞き手には重要な内容を話すことが伝わり、聞き手の注目度・理解度を高める効果があるのです。

そうです。優れた話し手は、訓練をして間投詞を「意識的に」使いません。それに替えて、「間」を意識的に使っているのです。話の間は、聞き手にとっては情報整理の時間になりますので好都合でもあるわけです。

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