話し方教室「バスケットボールにおける勝つためのコミュニケーション戦術」(社長・経営者講座東京)

コミュニケーション戦術による「勝つチームづくり」

現在、世界一のバスケットボールコーチは、デューク大学ヘッドコーチのマイク・シャシェフスキー監督であるといわれています。

デューク大学の男子バスケットボールチーム「ブルーデビルズ」は、男子バスケットボールのNCAAトーナメント(全米大学選手権)において、ザイオン・ウィリアムソン選手の活躍もあり、トップ・シードを獲得しました。

シャシェフスキー監督、通称コーチKは力強いコミュニケーション戦術を用いてモチベーションを高め、勝てるチームを構築します。シャシェフスキー監督の就任以降、デューク大学はNCAA優勝5回、38シーズンで1027勝以上と驚異的な優勝回数、勝利数を収めているのです。

「Inc」では、「シャシェフスキー監督は、『アナロジー』を巧みに用いてメッセージを強調する。シャシェフスキー監督のコミュニケーション戦術はビジネスコミュニケーションにも活用でき、コミュニケーションにおける説得力を増す効果がある」と言っています。

抽象的事柄を例えて分からせる「アナロジー」

シャシェフスキー監督は、「抽象的なアイデアを具体的な事象に例え、選手に対して伝え」ています。アナロジーにより、聞き手の心理的なショートカットを生み、完全な理解ではなくとも大半は納得のいく結論を速やかに得ることができるのです。

それゆえ、ビジネス・コミュニケーションにおいて、特に少数グループでは効果的と言われます。例えば、チームリーダーは、チームメンバーに対して全ての内容を伝達する必要はなく、チーム目標を簡単な視覚的情報として与えることにより伝えたいメッセージは理解されるわけです。

監督は、自著「リーディング・ウィズ・ザ・ハート」で、「1本1本の指は強くないが、握りこぶしになって5本集結すると力強くなり、個々のチームメンバーが手の指のように感じた」と綴っています。

事実、バスケットボールのチームは5人編成であり、手の指と同じ数です。選手を手の指に例えることによりメッセージは具体的になり、選手の理解を促し説得力は増す、というわけです。

話し方教室の要点「『難しいことを、分かりやすく伝える』ことの難しさ」

アナロジーとは「類推」、「類比」といわれますが、「物事を説明する時に、分かりやすくするために他の物事になぞらえる」ことを指します。つまり「比喩」のことです。比喩は、話の上手い人が昔からやってきた表現方法です。

コーチK氏は、それが上手い人のようです。実は、「難しい事柄を、難しい表現で話す」ことは簡単です。学者や専門家がよくやります。でも、それでは専門外の人には伝わりません。一方「難しい事柄を、優しい表現で話す」。実は、これが難しいのです。ここに「比喩」の出番があるわけです。ちなみに、比喩を上手く使える人は、物事の本質をよく分かっている人、ということになります。

スポーツでも、ビジネスでも、チームの成功は「リーダーのコミュニケーションによるところが大きい」ということは、よく言われています。分かりやすい表現で分からせる、分かりやすい表現で感情に訴える。そんなコミュニケーション・スキルをリーダーは習得しなければならないのです。

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