社長・経営者の話し方教室-社長は“経営理念”を日常に落とし込んで語れ!


社長や経営者が掲げる「経営理念」は、単なるスローガンではなく、組織の方向性を示す羅針盤です。しかし、理念を額縁に飾って読み上げるだけでは、社員の心に届きません。

大切なのは、日常のスピーチや雑談、会議、朝礼、さらにはメールや社内SNSといった場面で、経営理念を自然に織り込み、繰り返し伝えることです。

今回は、経営理念を日常に落とし込むための具体的なポイントを解説しましょう。

1.経営理念を「具体的エピソード」で語る

理念をストーリーで伝える

理念をただ説明するのではなく、自身の体験と結びつけて語ることで、社員の心に深く響きます。創業期の苦労や大切な顧客とのエピソードを通じて理念の背景を語れば、聞き手は「理念は、社長の思いから生まれたものだ」と実感できます。

つまり、よく言われる「ストーリーテリング」で伝えることが大事なのです。これは社長・経営者が人を動かすための基本スキルと言っても過言ではありません。

理念を日常のこととして伝える

理念は壮大なものだけでなく、日常の小さな出来事に宿っているものです。ですから、いろんな場面での、現場での判断に理念がどう生かされたかを具体的に語ることで「理念は机上の空論ではなく、日常業務に直結しているもの」と社員は理解できるのです。

経営者が日常の出来事を理念を通じて語ることは、理念を組織文化として浸透させるために重要です。

2.話し方のポイントは「わかりやすさ」と「共感」

わかりやすい言葉で理念を語る

経営理念を話す際に、難解な経営用語ばかりを並べると、社員には伝わりません。普段の会話のように、平易でわかりやすい表現を使うことが重要です。

社長・経営者は「専門的になりすぎない話し方」を心がけるべきでしょう。自然な口調で語ることで、社員はより身近に感じることができるのです。

理念を自分ごと化してもらうには

経営者が一方的に理念を語るのではなく、「皆さんはどう考えますか?」と問いかけを挟むことで、社員も主体的に理念を考えるようになります。

また「私自身も悩んだが、この理念に支えられた」といった表現を添えるなら、聞き手は「経営者も同じ目線で考えている」と共感することができ、理念を自分ごととして受け止めやすくなります。

3.何度も繰り返し語り、日常に根付かせることが大事

機会をとらえて理念を繰り返し語る

経営理念は一度のスピーチで終わらせてはいけません。朝礼での一言、社内SNSでのメッセージ、社長メールなどで繰り返し伝えることで、理念は組織に浸透していきます。「反復」が大事なのです。

理念実践の成功事例を共有する

理念を実践した社員の成功事例を共有すれば、それは単なる言葉ではなく“生きた物語”になります。「営業部のAさんが理念を体現し、お客様から感謝された」という事例を語れば、社員は自分も理念を実践したいと感じます。経営者がこうした語りをすることで、理念は組織に定着していくのです。

社長スピーチ研修所/酒井美智雄の一言

経営理念は、経営者の信念であり、会社の未来を切り拓く力と言ってよいものです。理念を額縁に入れて、社長室に掲げるだけでは、全然伝わりません。

経営者自身がエピソードと共に語り、自然な言葉で共感を生み、繰り返し発信し続けることで、ようやく社員の行動基準として根付いていくのです。経営理念は“読むもの”から、“語り継がれるもの”にならなければならないのです。

そして、語り継がれるものになった時が、組織文化として定着した時、そう言ってよいでしょう。

■ 記事関連・話し方講座/社長の高度話力開発・専門特化コース

■ 社長・経営者の話し方教室ブログ提供/スピーチの名門・社長スピーチ研修所/社長スピーチ研修所・日本コミュニケーション学院 総責任者 酒そして、