社長・管理職の話し方教室(東京)-優れたリーダーのコミュニケーション術!複雑な内容を短いフレーズで伝えよ

長く複雑なスピーチでは、聞き手に伝わらない

ハーバード・ビジネス・レビューでは、優れたリーダーのコミュニケーション術について解説している。ハーバード ビジネス スクールのジョン・コッター教授によると、多くのリーダーたちは自分のビジョンを10分の1しか伝えていないと述べている。

長く複雑な文章やスピーチは、読み手(聞き手)が集中できずに疲れてしまうため、複雑な内容こそ短いフレーズに置き換える必要があるとしている。

そのためには、言葉を組み合わせてインパクトを与える必要がある。その1つが比喩表現だ。比喩表現は思いがけない言葉でインパクトを与えながらも、短い言葉で表現できる。

ウォーレン・バフェット氏など著名人が使った比喩表現の例

例えば投資家のウォーレン・バフェット氏は、投資を行う対象を「堀と城」と表現した。城の周りを囲む堀は、広いほど敵の侵入を防ぐ効果があるが、これをビジネスに当てはめると競合他社に負けない地位を確立した、または確立できる企業を指すことが分かる。

また、天体物理学者のニール・ドグラース・タイソン氏は、科学コミュニケーションの秘訣を「概念を慣れ親しんだ土台に埋め込む」ことだと述べている。これは、専門用語を日常生活でも分かる言葉に当てはめることだ。

例えば、タイソン氏は、アメリカが宇宙探知機の製造に30億ドルかけたと発表したとき、人々は「そんなにお金がかかるのか」と批判的な目を向けたが、「アメリカ人が毎年消費するリップクリームの総額のほうが高い」と言って相手を黙らせたという話がある。

■ 記事関連・話し方講座/社長・経営職の「高度話力開発・専門特化コース」

■ 社長・管理職の話し方教室ブログ提供/©スピーチ,リーダーシップ開発の名門・社長スピーチ研修所/社長スピーチ研修所所長, 日本コミュニケーション学院総長 酒井美智雄